7章:千年後の人類のために

この記事についてツイート
↑ツイートしてね♪

人類の未来のために今できること

花子
花子

っで、具体的に、どんなムーブメントなのかしら?

センセ
センセ

その本題に入る前に、一つ重要な事を話しておくよ。日本では、それ程ではなかったけど、気候変動について世界中に広まったムーブメントがあった。200万人が参加したという話だよ。それを超える大規模なムーブメントを起こすための画期的な活動原則がある。

花子
花子

ダメ。絶対ダメよ。ちょっと聞く気が出てきたところだったのに、突然お笑いに走っちゃダメ。

センセ
センセ

何をいうんだ! 先生はいたってまじめだ。

花子
花子

政治的主張をしないと意味ないじゃない。

センセ
センセ

意味ないことないよ。精神世界を変えることができる。

花子
花子

何よ、その精神論!

センセ
センセ

前の章で話をしただろう。お金だって、国だって、その実体は、人々の精神世界にある。仮に世界連邦が実現しても、その実体は精神世界にある。そして、その中で核となるのは仲間意識だ。世界連邦は実現するとしてもずっと先だけど、その核となる仲間意識だけなら「今」作り上げることができる。仲間意識ができれば、自然と何かが変わっていく。政治的なレベルも間接的に変わっていく。

花子
花子

なぜ、直接、政治的にも変えようとしないの。経済格差とか気候変動の問題の話って政治的に解決しないといけない話でしょう。

センセ
センセ

もちろん政治的な話は重要だよ。でも、それは別のムーブメントなどに任せようという事なんだ。

政治的主張は、なかなか意見が一致しない。せっかく仲間意識といっているのに対立を生んでしまう。だから、このムーブメントでは、バラバラのままでいい仲間意識だけ作ろう、っとすべきなんだ。日本だって意見の対立がある人たちが集まって出来ているだろう。

センセ
センセ

政治的な話は、必ず、フリーライダー問題の壁にぶちあたる。だから、フリーライダー問題を解決する土台作りのために「世界中が一つになる。」そして、「お金の力を制御して、よりよい社会を作っていく。」その思いだけを広げるんだ。

太郎
太郎

飽きちゃった。前置きが長すぎなんだけど。具体的な中身は何なの?

センセ
センセ

ムーブメントは2段階になる。第1段階目はある事をするという提案を広めるんだ。SNSなどで伝えるだけでいい。そして、2段階目で「ある事」を実施するんだ。

太郎
太郎

その「ある事」って何なのさ。

センセ
センセ

「ある事」は、世界的な問題のことを話し合う、重要な会議の前にタイミングをそろえて行う。気候変動の問題だと、COPという会議の前に行う事になる。

太郎
太郎

いやだから何するの?

センセ
センセ

皆で、手をあげるんだ。そして、唱えるんだ。「われわれ人類は仲間だ。」と。

花子
花子

へっ。それだけ!?

センセ
センセ

それだけだよ。簡単なことだろう。実現可能なことだろう。

太郎
太郎

そんなのなんの意味があるのさ。

センセ
センセ

少数の人がそうするのなら、大した意味はない。でも、すごく多くの人が参加したら話は別だ。今までの気候変動についてのNPOの活動とかデモより参加しやすいとだろう。細かな事は横において「人類は仲間だ」と唱えるだけだ。10秒で終わる。実際に、手をあげる必要もない。手をあげる絵文字でも貼ってSNSに投稿するだけで十分だ。

太郎
太郎

確かに、政治的主張がないとも言われるから参加しやすいですね。

花子
花子

環境に配慮した行動をとらなくても「偉い」といわれると拒否感は減るわね。でも、意味あるのかしら。

センセ
センセ

参加しやすい事で、今までにない規模に広がる可能性があるというのが重要なんだ。想像して欲しい。世界中の人々が同時に手をあげる姿を。考え方の違いを乗り越え、「われわれ人類はみな仲間」だと意識する瞬間を。ひとりひとりがやることはとてもささやかな事だけど、世界中にいる多くの人が一斉にやるなら、それは一大イベントになる。さまざまメディアで、その模様が報じられる事になる。

太郎
太郎

もしも、そうなったらすごいことだね。でも、多くの人が参加してくれるの?

センセ
センセ

いろんな組織や団体が、基本理念どおりバラバラに呼びかけイベントが乱立して遠目にみると一つの大きなイベントとなればいい。だから、広がる可能性があると思っているよ。

たとえば、既存の環境系のNPOなども参加してくれるかもしれない。手をあげる瞬間だけ政治的主張をおさえるなら、他の時間は、それぞれの政治的主張を含むイベントをやればいいのだから。

花子
花子

多くの人がイベントに参加したら、会議の結果に影響をあたえるといいたいのね。

センセ
センセ

そうだ。もしも、本当に多くの人が参加すれば皆の注目が集まる。皆からのプレッシャーを受けながら政治家たちは、会議に挑むことになる。それぞれの国の立場が違うから、もちろん、簡単に意見は一致しない。

でも、ゴネ得を狙った、無意味な反対はしずらくなる。 注目をあびているから、成果をもとめ、結論の先延ばしをしずらくなる。あとの選挙結果に影響がでると一生懸命になるんだ。 そして、わずかばかりの自国の利益の追求より、適度な妥協点の模索をしようとするようになる。こうして、仲間意識を共有することで、フリーライダー問題を解決しやすくなるんだ。

センセ
センセ

それだけじゃないよ。このイベントを繰り返していくなかで、世界中で本当の仲間意識が定着していくかもしれない。そうなれば、未来が大きく変わっていく。世界が、お金の力の持つ闇の部分を克服して、よりよい世界に変わっていく。最初のイベントが、歴史が大きく転換した瞬間だったと語られるようになるかもしれない。

センセ
センセ

だから、手をあげて欲しい。他の人に知らせて欲しい。センセが言ったことの中に賛同できない事があってもいい。分からない事があってもいい。今は、環境に配慮した行動をとらなくてもいい。嫌いな国、憎んでいる国があってもいい。「人類はみな仲間だ」と思える未来が素晴らしいと思うなら、一瞬だけなら心を一つにしてもいいと思えるなら、唱えよう、手をあげよう。

「われわれ人類は運命を共にする仲間。こころを一つにしよう。わたしたち、子供たち、そして、千年後の人類のために!」

細かな手のあげ方、このポーズの意味は下リンクのコラム欄にあります。